本文へスキップ

大同油脂工業株式会社は京都に創業し京都で育った業務用せっけん洗剤の製造直販を専門とするメーカーです。

TEL. 075-311-1314

〒604-8843 京都市中京区壬生東檜町11番地

創業の原点ORIGIN

せっけんの製造

創業以来の伝統的な釜焚き粉せっけんの製造工程をご紹介します。

釜と油と水

釜に油と水を注入

大豆油などの植物性油脂とラードの動物性油脂に水を加えます。植物性油脂を主とした配合ですが、できあがったせっけんを固くするために動物性の油脂を加えます。その割合は、季節によって調整しています。
レストラン、料理屋さんから回収された廃食油は、専門の再生事業者の手によって高純度に精製されています。


撹拌と加熱

水と油の撹拌と一気に加熱

一気に加熱するとともに撹拌を開始します。この時点では、水と油は、分離した状態のままです。
温度が上がってきたところで、苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)水溶液を少しずつ加えていきます。


苛性ソーダ添加

苛性ソーダ水溶液の添加

油脂と苛性ソーダが反応し、せっけんが生成されます。そのせっけん成分は、さらに油脂を乳化させます。
この状態で苛性ソーダを加え続けると乳化した油がどんどんせっけんに変わっていきます。(鹸化といいます。)


鹸化

次々と油がせっけんに

濃度を変えながら苛性ソーダ水溶液を少しずつ少しずつ加えていきます。反応の進捗に対して苛性ソーダが多すぎても少なすぎても作業は失敗します。
これからが最も熟練を要する作業となります。また90度近くまで温度が上がっています。夏場の作業では、熱との戦いでもあります。


釜焚く最終段階

最終段階

ほとんどの油がせっけんに変わると表面がなめらかになり、きれいに輝いてきます。この状態でしばらく様子を見て(熟成させて)、安定させたあと、いよいよせっけんとグリセリンや不純物(いわゆる廃液)とを分離させる塩析の作業に入ります。
廃液といってもグリセリンをはじめ洗浄剤の原料として余すところなく利用できるのです。
塩析作業後20時間そのまま保温静置し、熟成させます。


せっけん素地

せっけん素地(参考)

せっけん素地は、そのままでは水分も多く、温度が下がっても柔らかいままです。左の写真は、せっけん素地をそのまま自然乾燥(100日程度)し、固めたものです。(試験用のサンプル)
適度なグリセリンが含まれています。


炭酸ソーダ添加

炭酸ソーダ添加

釜出ししたせっけん素地に炭酸ソーダを加えよく練り込みます。炭酸ソーダによって、せっけん水溶液はアルカリ性を維持し続け、せっけんの働きを助け、さらに有機物であるせっけんそのものの使用量を抑えることができます。
その後冷却し、より乾燥しやすいように1p〜1.5p程度に荒く破砕します。
左の写真は、破砕後1〜2週間乾燥させたものです。


粉せっけんの完成

ミルで粉砕し完成

いよいよ粉せっけんの最終工程です。十分に乾燥させた小石大のせっけんを高速回転のカッターによって、粉状に粉砕します。(原理は、コーヒーミルと同じです。)できあがった粉せっけんは、さらさらと白く輝いています。(左の写真)
後は、袋詰めされ、出荷を待つばかりです。当社では、釜への油の仕込みから自然乾燥を経て、ここまで早くて十日程度かけています。
このように釜焚き、塩析の工程を経て製造するせっけんは、熟練と手間と暇をかけてはじめて誕生します。

バナースペース

大同油脂工業株式会社

〒604-8843
京都市中京区壬生東檜町11番地

TEL 075-311-1314
FAX 075-311-3429